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ロシアへ(その9)
 10月17日(6日目)

 この日はモスクワでラジオのアナウンサーをされている、Mさんという日本人女性に会うため朝8時に起床。そろそろ時差ボケもなくなってきて、熟睡できるようになってきました。朝食会場はサンクトペテルブルクのホテルよりはもっとカジュアルな感じ。テニスのツアー大会が開催されるらしく、ジャージ姿の選手もちらほら見受けられました。
 9時半にホテルを出発。モスクワは地下鉄が縦横に張り巡らされているため、移動は地下鉄がもっとも便利なのですが、切符の券売機がない、なおかつ切符売り場のおばちゃんは英語は話せない、行き先表示がロシア語のみなど、地下鉄を乗りこなすには最低限のロシア語が必要になってきます。ですが僕らのロシア滞在も6日目に入っていたので、さすがにその関門はなんなくクリアできました。
 それにしてもロシア到着以前から心配していたロシア語でのコミュニケーションですが、実際にロシアで使用してみると、想定していたよりもずっと通用したので正直驚きました。始めて1年半しか経ってない僕のロシア語は、いうまでもなく相当貧弱なレベルなのですが、日本人にとってロシア語は英語よりは発音がしやすいようで、発音を意識せずにぼそっと言ったことが現地で案外通じていたりしました。
 さて待ち合わせ場所である地下鉄のトレチャコフスカヤ駅までは、ホテルの最寄り駅からわずか1駅。モスクワの地下鉄は治安があまり良くないという話でしたが、全くそんな気配はありませんでした。10時の待ち合わせ時間ちょうどにトレチャコフ駅に到着。Mさんとは知人の紹介で知り合ったのですが、今までメールのやりとりだけだったため、実はこの日が初対面。無事に会えるか心配だったのですが、周りにアジア系の人間が見あたらなかったので、すぐに会うことができました。挨拶をすませて、さっそくこの日の目的地トレチャコフ美術館へ。

トレチャコフ美術館

 トレチャコフ美術館はモスクワの裕福な商人であったパーヴェル・トレチャコフのコレクションを展示するために、19世紀末に創設されたロシア美術専門の美術館です。トレチャコフ美術館で展示されているロシア美術は、その歴史的背景を知っているとより楽しめるということで、今回Mさんが案内してくれることになったのです。Mさんはラジオではロシア文化の紹介のコーナーを持っていたりするほどで、ロシア美術についてとても造詣が深く、その知識量にはこちらが圧倒されました。Mさんが予定よりも多くの時間を僕らのために割いてくれて、ロシア美術にはあまり詳しくない僕と嫁は、2人とも大変有意義な時間を過ごすことができました。コレクションの中で僕がとりわけ素晴らしいと思ったのは、下の写真にある19世紀末のロシア象徴主義の画家ヴルーベリの作品「座るデーモン」と、写真はありませんが、ロシアで最も有名なイコン(聖像画)である「ウラジミールの生母」です。

ヴルーベリ

 ヴルーベリのこの作品で描かれているデーモンは、その名前のわりにまるで人間のような姿をしています。そして頑強な肉体を持ち、表情からは意思の強さも窺えるのですが、なぜかどこか寂しげでもあります。縦1メートル横2メートルのこの巨大な作品を見ていて、頭には様々なことが浮かび、そこからしばらく動くことができませんでした。
 またトレチャコフ美術館に付属する教会に展示されていた「ウラジミールの生母」ですが、このイコンの写真は撮れませんでした。というのも、教会にやって来た多くのロシア人がこのイコンを前にして頭を垂れて十字を切り、そしてイコンの収められたケースにキスをして帰っていました。そのあまりに敬虔な雰囲気に、その場で無邪気に写真を撮るのがためらわれたからです。そのマリアと幼子イエスが描かれたイコンは、正教徒ではない僕が見てもとても美しいものでした。
 夕方に美術館を出てから、少々早い時間だったのですが、Mさんと一緒にウクライナ料理をいただきました。ウクライナ料理といえばキエフ風カツレツが有名ですが、「ヴァレニキ」と呼ばれる挽肉やサーモンなど様々な具が入ったウクライナ風水餃子が美味しかったです。料理を食べながらMさんからロシアの興味深い話を色々と伺ったのですが、ロシアの真冬というのはやっぱり慣れないと相当きついものらしく、Mさんも最初の頃は身体の冷えに悩まされたそうです。その時にロシア人からアドバイスを受けて食べるようにしたのが、豚の脂身の薄切りだそうで、それと一緒にウォッカを飲んで、とにかく油脂分を摂取して身体を内部から燃焼させるようして、ロシアの冬を乗り切っているそうです。人間の身体を燃焼機関としてとらえているその見方が、日本人にはあまり考えられない身体の見方で、とても面白いと感じました。というわけで、真冬にはまだ早いですが、せっかくロシアに来たのですから、実際に僕たちも注文して食べてみることにしました。脂身だけのハムという感じで3枚目くらいまでは美味しくいただけるのですが、そこから先はさすがにきつかったです。ロシアの冬は乗りきれそうにないです・・・(苦笑)
 Mさんと別れてから、ホテル近くの赤の広場へ。僕にとって赤の広場といえば、小さい頃にニュースで見た、ソ連時代の軍事パレードの印象がとても強かったのですが、実際に行ってみるとライトアップされ、当時の印象とはかけ離れたとても美しい場所でした。

赤の広場1

 赤の広場に立ってみて、ようやくモスクワに来たのだなぁ、という感慨がわいてきました。正面に見える聖ワシリー寺院や、右側のクレムリンの見学はまた後日ということで、赤の広場をぶらぶらと散歩してこの日はホテルに帰りました。
【2009/11/30 00:55】 | ロシア | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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