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ドイツ旅行 画材編
 画材編です。ファーバーカステル社とステッドラー社は日本でも鉛筆など画材のメーカーとして良く知られた存在ですが、両社ともドイツのニュルンベルクに本社があります。世界的な画材メーカーである両社の本拠地が、人口50万ほどの街にどちらもあるというのも少し不思議な気もするのですが、おそらくニュルンベルクがドイツで最も手工業の盛んな街であることと関係があるのでしょう。
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 ステッドラーの店舗が街の中心部にあったので中に入ってみました。特に目新しいものはあまり無く、日本でもおなじみの鉛筆や水彩色鉛筆、製図機器などがおいてありました。気になる価格ですが一例を挙げると、日本では一本160円の鉛筆が1.5ユーロで売ってました。1.5ユーロ=約210円ということは…ん???なぜか日本より高いんですよね…。日本人が普段感じているより、ドイツでは高級文具という位置付けなのかもしれないです。
 滞在は半日程度だったのですが、ニュルンベルクという街は何だか印象に残る街でした。いくつか写真を紹介しておきましょう。
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 行った当日は地元のサッカーチーム、1.FCニュルンベルクの試合があり、これから意気揚々スタジアムへ向かう人々です。ちなみにドイツはレプリカユニフォーム着用率が日本並みに高く、チームのワッペンだらけの服を着ている人も何人かいました(写真にも小さく写ってますね)時間の関係上、試合は見られなかったのですが、試合前の高揚したサポーターを見るだけでこちらも楽しくなってきます。残念ながらその日の試合は0-2で負け、翌週2部への降格が決まってしまったそうですが…。
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 これは負の歴史といってもいいと思うのですが、ニュルンベルクは1930年代にナチスの党大会が開催された街でもあります。手工業が盛んで謹厳実直な職人気質の街という点が、理想のドイツ精神を体現しているとしてヒトラーが気に入っていたためと言われています。ドキュメントセンターが公園内に併設されていて、歴史的な映像を見ることができます。
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 この中央広場を中心に開かれるクリスマスマーケットはドイツでも最も有名で、たくさんの人が訪れるそうです。広場周辺のお土産屋さんではくるみ割り人形などの木製のおもちゃがたくさん売られていました。実はドイツに来る前から、くるみ割り人形は購入するつもりでいたのですが、まだ旅の前半戦だったこともあり、後で買えばいいやと、ここニュルンベルクでの購入はスルーしたのですが、この後、ミュンヘンでは日曜日でお店が休みだったり(ドイツでは本当にほとんどの店が休みになります)、売っているところが見つからなかったりで、やっぱりニュルンベルクで買っておけば良かったぁと心底後悔することになりました。意地になって探した末、なんとか帰る直前にフランクフルト空港で購入することができたのですが、タイミングは本当に大事ですね…(^^;)というわけで念願のくるみ割り人形の写真で今回はお別れを。それではまた。
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【2014/07/11 00:18】 | ドイツ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ドイツ旅行 絵画編
 こんばんは。テーマの最初はやっぱり絵画から。
ドイツの美術館といえば近年はベルリンが有名ですが、ミュンヘンにも素晴らしい美術館(ピナコテーク)があります。ミュンヘンはドイツ有数の王国であったバイエルン王国の首都でしたから、その財力で結構良い作品を集めています。
さてドイツの画家といわれて、皆さんは誰が思い浮かぶのでしょうか?僕はゲルハルト・リヒターくらいしか思い浮かばなかったのですが、肝心なこの人を忘れてました…。ピナコテークで「おい、俺のこと忘れていただろ」という感じで睨まれました。
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 はい、デューラーです(^^;)表情は優しい感じですが、一方で容易には屈しない意志の強さを感じる自画像ですね。襟元の毛皮の質感の出し方がとてもリアルで、ただものじゃない画力を感じました。あととても良い顔料を使っていましたね。とりわけ『四人の使徒』のバーミリオンの発色は素晴らしかったです。『自画像』も良かったのですが、僕的にはこちらの方が印象に残りました。
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 デューラーがニュルンベルク出身だったということは今回初めて知ったのですが、ニュルンベルク市内にはデューラーの晩年の家が記念館として残っていて、街にも銅像が見られました。デューラーさん、忘れててごめんなさい(苦笑)
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(デューラーが晩年の20年近くを過ごした家)
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(ニュルンベルクのデューラー像)
 ピナコテークでは半日ほど過ごしたのですが、その中でも一番印象に残ったのはブリューゲル(父)の『怠け者の天国』です。元々好きな作家ではあるのですが、やはりその世界観は最高です。
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 きっと楽しい宴の後ですね。右下の男の人なんか、食い過ぎたぁという感じでベルトを緩めています。ブリューゲルの絵の登場人物は本当に生活感豊かに表現されているので、じっと細部まで見ていても全く見飽きない絵です。そして所々に遊び心があり、例えば中央下側のナイフの突き刺さった卵に足が生えていたり、右側にはブタの丸焼きが走り出していたりと、実にアナーキーです。絵画的な空間処理という点からも、中央上部の傾いたテーブルに食べ物が転がり出さずに載っている様子などは、セザンヌの先駆けといってもいいのではないでしょうか。
と、少々熱くなって書いてしまいましたが、ミュンヘンに行く機会があれば是非立ち寄ってみると良い場所かと思います。しかも日曜日にはなんと1ユーロで入場できます!(平日は7ユーロ、平日の方が高いという不思議)
 それではまた次回。
【2014/06/17 00:45】 | ドイツ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ドイツ旅行 はじめに
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 こんばんは。さて予告通り(!)にドイツ旅行の報告をしましょう。今回は旅程通りに書くのではなく、いくつかのテーマを設けて、それら視点からドイツについて書いてみようと思います。とはいえまずは旅行の概要を。
 今年のゴールデンウィークに一週間ほどドイツへ旅行に行ってきました。ここ一年近く長野県から外へ出てなかったので、さすがに引き籠もり過ぎなのではないかということで、それでは思いきって海外にというわけです。ちなみに僕たち夫婦ともドイツは初めて。僕の友人夫婦がドイツの中央部の街ヴュルツブルクで働いているので、まずはそこを目指して羽田から出発。
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(フランクフルト空港 ヨーロッパ屈指の大空港だけどショップも少なくかなり簡素な印象)
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(ドイツの新幹線ICE シートが広めで適度に硬いため乗り心地はかなり良い)
 フランクフルト空港からドイツの新幹線ICEでヴュルツブルクまでは一時間ほど。ヴュルツブルク中央駅に着いても、車のバッテリートラブルで友人が待ち合わせ時間に来ない…(^^;)といういきなりのハプニングに見舞われましたが、後ほどなんとか合流。友人とは4年ぶりくらいに会ったのですが、ドイツのソーセージとビールで体型が変わることもなく元気そうで安心しました。
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(ヴュルツブルク中央駅 後ろに見えるのは地元名産フランケンワインの葡萄畑 地元の人は「ワイン畑」と言うらしい(笑))
 そこからはローテンブルク→ヴュルツブルク→バンベルク→ニュルンベルク→ミュンヘン→フッセンを経て、再びヴュルツブルクに帰ってくるまでバイエルン州内、いわゆる南ドイツを周遊してきました。友人夫婦が仕事で忙しいなか、何日か僕らのために時間を割いてくれたこともあり、今回も素晴らしい経験をして帰ってくることができました。
 さて次回からはいくつかのテーマでドイツについて書いていくことにします。それではまた。
【2014/06/11 18:14】 | ドイツ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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